電子書籍を買うならhontoとKindleのどっちがおすすめかな?

キクカちゃん

ヨムくん
基本的にはKindleがおすすめだけど、人によってはhontoの方がいい場合もあるよ
電子書籍サービスといえばhontoとKindleの2社、というイメージがある人は多いでしょう。
実際、「hontoとKindleの両方で本を買ってる」「どっちかに統一したい」という声も、SNSで多く見られました。
そこで今回は、hontoとKindleを8つのポイントから徹底比較し、メリット・デメリットをまとめてみました。
hontoとKindleのどちらかにサービスを一本化したい人や、これからは本格的に電子書籍へ移行したいという人はぜひ参考にしてみてください。
さわれる目次
hontoとKindleの特徴を解説
hontoとKindleの比較をするにあたって、まずは、それぞれのサービスにどんな特徴があるかについて解説していきます。
hontoとは
名前 | honto(ホント) |
運営 | 大日本印刷 株式会社 |
サービス開始時期 | 2001年 3月 |
対応端末 | PC, Mac, iOS, Android |
特徴 | ● 本の買取りや来店ポイントといったリアル書店との提携によるサービス ● ひとつのアカウントで5台のデバイスで利用可能 ● EPUBインポート、SDカード保存など豊富な電子書籍機能 |
honto(ホント)とは、大日本印刷 株式会社が提供・運営している電子書籍サービスです。サービスが始まった2001年は「ウェブの書斎」としてスタートし、2010年に現在の名称「honto」に変更されました。
hontoは丸善や文教堂などの書店と提携しており、電子書籍以外にも、宅配買取りや書籍の在庫検索といったサービスを展開しているのが特徴です。電子書籍の方も、EPUBファイルのインポートができたり、SDカードへ保存できたりと機能が充実しています。
また、ひとつのアカウントで5台のデバイスで利用可能なため、電車ではスマートフォンやタブレット、仕事中の情報収集はPCでなど、シーンに合わせた使い分けが可能です。
Kindleとは
名前 | Amazon Kindle(キンドル) |
運営 | Amazon |
サービス開始時期 | 2007年 11月 |
対応端末 | PC, Mac, iOS, Android, Kindle電子書籍リーダー |
特徴 | ● 圧倒的な品揃え ● 電子書籍が読み放題になる定額プラン ● 高品質な電子書籍リーダー |
Kindle(キンドル)とは、大手通販サイトのAmazonが提供・運営している電子書籍サービスです。また、同じくAmazonが提供している同名の電子書籍リーダー・アプリも存在します。
Amazonは元々オンライン書店としてスタートしたこともあり、圧倒的な品揃えがKindleの魅力です。
その他、定額の読み放題プランや、E Ink(紙の質感を再現したディスプレイ)が採用された専用の電子書籍リーダーが販売されているのもKindleの特徴です。電子書籍リーダーといえばKindle、というイメージを持っている人は多いでしょう。
hontoとKindleを徹底比較
それではここから、hontoとKindleについて以下8つの観点から徹底比較していきます。
- 電子書籍の品揃え
- 電子書籍の購入価格
- ポイント還元率
- サービスの使いやすさ
- 支払い方法
- 電子書籍リーダー
- 利用できる共有アカウント数
- 評判や口コミ
電子書籍の品揃えを比較
honto | 114万冊以上 |
Kindle | 320万冊以上。洋書の品揃えは圧倒的 |
和書について言うと、hontoもKindleも品揃えはそれほど変わりません。例えば小説はhontoが8万冊以上でKindleは5万冊以上、ビジネス・経済ジャンルはhontoが3万冊以上でKindleは5万冊以上の品揃えがあります。
一方、hontoは洋書の取扱いがありません。それに対してKindleでは6万冊以上の洋書が販売されており、圧倒的な品揃えとなっています。英語の勉強をしたい人や、日本では売っていないような電子書籍を読みたいという場合はKindleの方が断然おすすめです。
逆に、洋書を一切読まない人であれば、やはり品揃えの差はほぼないといってよいでしょう。
なお、マンガはhontoが40万冊以上、Kindleは6万冊以上とかなり差がありますが、それはhontoが単話作品も一冊とカウントしているためです。
電子書籍の購入価格を比較
honto | ● 期間限定セール ● ポイント ● クーポン配布(50%OFFになることも) |
Kindle | ● 日替わり・月替わりセール ● ポイント還元セール ● マンガまとめ買いセール |
電子書籍の定価はどちらも基本的に同じですが、新刊はKindleの方が安くなる傾向があります。
例えば、記事執筆時点(2021/04/29)で新刊のライトノベル『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 17』の、両サービスにおける価格は以下のようになっていました。
- honto: 836円
- Kindle: 752円
このため、本を定価で買うことが多いなら、電子書籍サービスはKindleをメインに使うのがおすすめです。
ただしhontoでは、Kindleではセールにならないようなジャンルの本(特にBL, TLなど)が多数セールになることがあるため、こちらも見逃せません。

ヨムくん
ちなみに、hontoもKindleもほしい本の値下がりを通知する機能があるよ!
ポイント還元率を比較
honto | 基本 1%(還元率上昇キャンペーンあり) |
Kindle | 基本 1%(キャンペーン時は最大100%還元) |
ポイント還元率はhonto・Kindleともに基本 1%(100円ごとに1円相当が還元)となっています。
キャンペーン時は両サービスとも還元率が上昇するのですが、特にKindleの場合、作品によっては100%還元(実質無料)されることもあります。
また、KindleのポイントはAmazonでしか使えませんが、hontoのポイントはhonto以外にも丸善・ジュンク堂・文教堂・啓林堂書店の通販およびリアル店舗での買物に使えます。
なお、hontoはポイントの有効期限が発行日から1年間なのに対し、Kindleは最後に商品を購入した日から数えて1年間が期限となっています。つまりKindleの方がポイントの有効期限に余裕があるということです。
サービスの使いやすさを比較
honto | ● 「興奮したい」「切ない気持ち」など、なりたい気分から本を探せる ● BL・TL周りのジャンル分けが非常に細かく、好きな人はハマる |
Kindle | ● ジャンル分けが全体的に細かく、目当ての本を探しやすい ● 条件の絞り込みが柔軟にできる |
総合的なサービスの使いやすさについては、ジャンル分けが細かく、絞り込みも柔軟にできるKindleに軍配が上がります。SNSを見ても「Kindleは本が探しやすい」と評判でした。
ただし、hontoもBL・TL周りのジャンル分けが詳細だったり、気分ベースで本を探せたりなど特徴的です。
いろいろなジャンルの本を読むならKindleが、BL・TLしか読まない、そのときの気分で本を選ぶということならhontoがおすすめといえます。
支払い方法を比較
honto | ● クレジット・デビットカード ● 電子マネー(WebMoney, BitCash) ● キャリア決済(docomo, au, SoftBank) ● リクルートかんたん支払い ● LINE Pay ● 図書カードNEXT |
Kindle | ● クレジット・デビットカード ● ATM・ネットバンキング・コンビニ払い ● 電子マネー(楽天Edy, モバイルSuica など) ● キャリア決済(docomo, au, SoftBank, Y! mobile) ● Paidy翌月払い ● Amazon ギフト券 |
支払い方法については両者ともにあまり大差ありません。クレジットカードは、honto・KindleともにVISA, JCB, MasterCard, アメリカン・エキスプレス, ダイナースなど、主要なブランドに対応しています。
細かな点を挙げるとするなら、ネットバンキングやコンビニ払いに対応しているKindleの方が、カードを持っていない人でも買物がしやすいといえます。対応している電子マネーも楽天EdyとモバイルSuicaなので、広い層をカバーしていそうです。
電子書籍リーダーを比較
honto | PC, Mac, iOS, Android |
Kindle | PC, Mac, iOS, Android, 専用の電子書籍リーダー |
電子書籍リーダーについては、専用リーダーが用意されているKindleの方が一枚上手となっています。
Kindle専用の電子書籍リーダーはE Inkディスプレイを採用しているのが特徴で、電子書籍リーダーでありながら紙の本を読んでいるかのような感覚を味わえます。
hontoは専用リーダーが存在しないものの、主要デバイスはすべてカバーしているため、使い勝手は決して悪くありません。ただ、Kindleであればより上質な読書体験が得られるのは間違いないでしょう。
利用できる共有アカウント数を比較
honto | 5台まで |
Kindle | 6台まで |
ひとつのアカウントをhontoなら5台まで、Kindleなら6台までのデバイスで利用できます。両サービスの差はわずか1台なため、ほぼ差はないといえます。
5台でログインできるなら、PC・タブレット・スマホそれぞれで使っても2台は余裕があるね!

キクカちゃん
評判や口コミを比較
良い評判 | 悪い評判 | |
honto | ● アプリが使いやすい ● クーポンが魅力的 | ● 本が探しづらい |
Kindle | ● 本が探しやすい ● セールが魅力的 ● 専用リーダーで読書が快適 | ● アプリが使いにくい |
SNSでの口コミによると、hontoはアプリの使いやすさとクーポンが評価されているようです。ただし、本の検索機能やポイントなど、一部のサービスは使い勝手が悪いという評判もありました。
一方、Kindleは本の探しやすさやセールが魅力的という評判が多く見られました。しかしながら、アプリ版Kindleは使い勝手悪いという口コミも。専用の電子書籍リーダーは評価が高いようですが、アプリの使い勝手はhontoの方が良さそうです。
hontoとKindle間は本を移行・変換して読めるのか?
hontoで購入した電子書籍をKindleで読む、あるいはその逆は可能なのでしょうか?
結論から言うと、hontoとKindle間で電子書籍を移行するのは、正規の手段では「不可能」です。なぜなら、hontoとKindleの電子書籍には「DRM(デジタル著作権管理)」と呼ばれる技術が施されているためです。
電子書籍のDRMを解除すればコピーや移動が可能になりますが、この方法は法律に触れるリスクがあるため絶対にやってはいけません。
hontoとKindleのメリットとデメリット
hontoのメリット
hontoの主なメリットは以下の通りです。
- 読書アプリが使いやすい
- マンガが単話で読める
- BL・TLに強い
- ポイントは他の通販やリアル書店でも使える
上記の中でも、ポイントが他の通販・リアル書店で使えるのは、他のサービスにはないhontoだけのメリットです。やはりハイブリッド書店というだけあって、hontoは紙の本もよく読むという人と相性が良くなっています。
hontoのデメリット
hontoのデメリットは以下の2点となります。
- 洋書がない
- 本が探しにくい
洋書を読む人にとって、「洋書がない」というのは致命的なデメリットです。逆に言えば洋書を読まなければまったく関係ないため、洋書を読まない人からすればhontoのデメリットはあまりないといえます。
Kindleのメリット
Kindleの主なメリットは以下の通りです。
- 和書から洋書まで品揃えが圧倒的
- 本がお得に買いやすい
- 対象作品が読み放題になる定額サービスがある
- 専用の電子書籍リーダーで上質な読書体験が得られる
特に品揃えが多いのと本がお得に買えるのは大きなメリットです。また、対象作品が読み放題になる定額サービス「Kindle Unlimited」も非常に魅力的です。電子書籍をメインに読書していくなら、確実にKindleがおすすめです。
Kindleのデメリット
Kindleのデメリットは以下の2点となります。
- hontoと比べるとアプリが使いにくい
- マンガが単話で読めない
マンガの単話読みについては、人によってはデメリットと言いがたいでしょう。ただ、hontoと比べてアプリが使いにくいという声はSNSで多く見られました。アプリの読書機能にこだわりたい人はhontoの方がおすすめです。
hontoとKindleがおすすめな人
hontoはこんな人におすすめ
- 紙の本もよく買う人
- リアル書店で本を買うことがある人
- BL・TLが好きな人
- 電子書籍アプリに機能性を求める人
総合的に見ると、hontoは「電子書籍とあわせて紙の本も読む」という人におすすめです。なぜなら、hontoはリアル書店と提携したサービスが売りとなっているからです。
hontoで手に入るポイントは電子書籍だけでなく書店でも使えるため、紙しかない、あるいは紙の本がいいという作品を買うときにポイントを活用できます。
Kindleはこんな人におすすめ
- 電子書籍サービスを一本化したい人
- 電子書籍リーダーで本を読みたい人
- 電子書籍をお得に買いたい人
- 洋書を読む人
総合的に見ると、Kindleは「読書は電子書籍をメインにしたい」という人におすすめです。なぜなら品揃えが圧倒的で、電子書籍の価格もhontoより若干安いためです。
また、専用の電子書籍リーダーがあるのも大きな魅力です。外出先でも、電気を消した寝室の中でも、まるで紙の本を読んでいるかのような感覚を味わえます。
hontoとKindleの徹底比較まとめ
hontoとKindleを徹底比較してみた結果、万人におすすめしやすい電子書籍サービスはKindleといえそうです。品揃えが豊富、専用リーダーがある、本がお得に買えるといったメリットはかなり大きいでしょう。
しかしながら、hontoは「ハイブリッド書店」をうたっているだけあって、電子書籍とあわせて紙の本もよく読む人には非常におすすめできるサービスです。また、Kindleよりもアプリが使いやすく、BL・TLに強いという特徴があります。
このようにhonto・Kindleはそれぞれ魅力が異なるため、あなたの目的に合わせてサービスを利用していきましょう。