オーディオブックは近年注目を集めており、仕事をしているサラリーマンの方など、読書にあまり時間が取れないという方に人気のサービスです。しかし、オーディオブック化されている書籍はまだ少ないため、「読みたい本がオーディオブックにない」ということも多々あります。
読みたい本がオーディオブック化されていない場合には、諦めるしかないのでしょうか?
実は、オーディオブックは自作することが可能です。
本記事では、実際にオーディオブックの自作経験者がオーディオブックを自作する方法や注意点などを解説します。
さわれる目次
オーディオブックはまだまだ数が少ない
オーディオブックサービスでは、「◯万冊聴き放題」というようなサービスが増えています。しかし、オーディオブック化されている書籍が少なく、読みたい本が無いという場合も多々あります。
そもそも紙から電子書籍化されていないものも多いため、オーディオブック化されるまでには時間がかかるでしょう。ただ、ほとんどのオーディオブックサービスは「最初の1ヶ月間は無料」が多いため、まずは登録して読みたい本があるか確認してみるのがおすすめです。
オーディオブックを自作する3つの方法
読みたい本がオーディオブックに無い場合には、「自作」することをオススメします。オーディオブックを自作する方法は下記の3つです。
- 自分の朗読を録音して収録する
- プロに依頼して収録してもらう
- PCやスマホの自動音声機能に読んでもらう
上記の方法により、オーディオブックサービスに入会しなくても、読みたい本をオーディオブック化できます。また、自分なりにアレンジすることも可能です。
自分の朗読を収録する
1つ目は、「自分で朗読した書籍を録音アプリ等を利用して収録する」という方法です。メリットとしては、お金がかからないということが挙げられます。
また、朗読して録音アプリで録音するだけなので、簡単かつ誰でも実践可能です。録音アプリは、元々スマホ等に入っているアプリで十分です。
デメリットとしては、労力や時間がかかるということが挙げられます。特に、オーディオブック化したい方の中には時間が無い方が多く、効率よく内容を理解するためにオーディオブック化したいという方も多いです。
しかし、オーディオブック化するために時間をかけていたら本末転倒になってしまうため、時間が無い方にはおすすめではありません。自分の朗読を収録する方法は、オーディオブック化するために「お金をかけたくない」かつ「時間のある方」にオススメです。
プロに依頼して収録してもらう
オーディオブック化する時間が無い方はココナラ等を使って「プロへの依頼」することがおすすめです。プロに依頼することで、よりクオリティの高いオーディオブックを作成することができます。また、時間をほとんどかけずに自作が可能です。
しかし、製作費がかかるデメリットがあります。クオリティを求めすぎてしまい、実績が多い方に頼むと相場よりも製作費高くなるでしょう。実績の少ない方や、初心者の方に頼むことで製作費を減らすことができます。
- 時間がない+製作費をかけずに自作したい→初心者へ依頼
- クオリティ重視+製作費は気にしない→実績のあるプロへ依頼
ココナラ等を利用する場合は、実績や製作費等を含め、あなた自身が上記の2つのうちどちらに当てはまるのかを見極めることが大切です。
PCやスマホの自動音声機能に読んでもらう
人がオーディオブックを自作するのではなく、PCやスマホに初めから入っている(後から入れる場合もあり)機能やソフトを利用して自動音声に読み上げてもらうという方法もあります。
音声読み上げソフトには無料と有料の2種類ありますが、自分で聞くだけであれば無料でも問題ありません。音声読み上げソフトのメリットは、声の種類や速度など様々な指定が可能であり、聞き取りやすい音声を自動で作ることができる点です。
反対にデメリットとしては「PDF等の電子書籍でしか音声の読み上げができない」ということが挙げられます。
基本的に、データをソフト等で読み取った上で自動音声として読み上げるため、紙の書籍の状態だと利用できません。ただ、紙の書籍をPDFで自炊することで音声読み上げを利用できますが、手間がかかります。

ヨムくん
Kindleで読書をしている人は、Kindleの音声読み上げ機能を使う方法もあります。
手持ちの書籍をオーディオブック化する方法
読みたい本が電子書籍に無かった場合には、手持ちの書籍をオーディオブック化するしかありません。読みたい本がオーディオブックにない場合には、本を自炊してPDF化してから自動音声ソフトを利用する必要があります。
本を自炊してPDF化した後に、オーディオブック化する方法は下記の通りです。
- オーディオブック化したい本を選ぶ
- まとまっている本を裁断機等を用いて裁断する
- 「ScanSnap」で読み取り、PDFへ変換
- e.Typist NEOでテキストへ変換
- AI TalkⅡ+で自動音声へ変換
- 完成したファイルをiPad等へ転送する
基本的には、スマホやパソコン、iPad等があれば誰でもオーディオブック化可能です。しかし、自炊してオーディオブック化する際には「ScanSnap」が必要です。
ScanSnapは、紙の書籍をPDFに変換する際に用いる機械ですが、初めてオーディオブック化する際には購入が必要になります。また、e.Typist NEOなど変換する際のソフト等も用意が必要ですが、こちらはスマホやパソコン、iPad等で用意が可能です。
ナレーション作成ソフトを使うとクオリティが上がる
スマホやパソコン等にも音声読み上げの機能はありますが、よりハイクオリティなオーディオブックを自作したいという方は、「ナレーション作成ソフト」がオススメです。
ナレーション作成ソフトを利用することで、下記を自由に変更できるため、自分自身にあったオーディオブックを作成できます。
- 声の種類(性別、年齢等)
- 音声の速度
- 音量
- 高さ
- 抑揚
- 特殊な読み方をする言葉
上記を変更することで、より聴きやすくオーディオブック化できます。特にオススメのナレーション作成ソフトを3つご紹介します。
- 棒読みちゃん
- SoftTalk
- テキストトーク
上記は全て無料の作成ソフトですが、高いクオリティで作成できます。まずは、無料の作成ソフトを利用してみて、より高いクオリティを求めるのであれば、有料の作成ソフトを利用するのがオススメです。
オーディオブックを作るときの注意点
オーディオブックの自作は可能ですが、自作する際には注意点があります。特に、著作権には気をつけなければ、損害賠償を請求されてしまうかもしれません。著作権とは、書籍等作品を作った方が有する権利です。
ただし、自作したオーディオブックを販売等の目的に使用しなければ問題ありません。しかし、自分で聴くだけでなく、他人に販売することで著作権に違反することもあります。著作権に違反しないためには、下記に注意することが必要です。
- 著作権が切れた文章を利用する
- 法律に詳しい専門家に聞く
- 自分で書いた文章を利用する
上記に注意することで、著作権に触れることを事前に防ぐことができるでしょう。法律は、「知らなかった」では済まされません。自分の身を守るためにも、オーディオブックを自作する際には、事前に確認しておくことが大切です。
オーディオブック制作を委託することもできる
ここまで、オーディオブックを自作する方法や注意点などをご紹介しましたが、オーディオブック化を委託することもできます。さらに、「でじじ」であれば制作・販売までを無料で委託することが可能です。
ただ、でじじで無料委託する場合には印税料率10%など条件があるため、事前に確認しておきましょう。
また、「audiobook」は制作のみ委託ができます。ただし、audiobookの場合には販売は委託できないため、自分自身や販売用のサイトを利用して販売するしかありません。
ただ、大手企業であるため、クオリティの高いオーディオブックを作成できます。現在販売中のオーディオブック等を見て、クオリティの高さを確認するのもおすすめです。
オーディオブックを自作する方法まとめ
今回は、オーディオブックを自作する方法や注意点についてご紹介しました。自作する方法は様々ありますが、それぞれにメリットデメリットが存在します。そのため、あなた自身がどの自作方法に合っているのかを見極めることが大切です。
今回ご紹介した点を踏まえた上で、オリジナルのオーディオブックを自作しましょう。オーディオブック化することで、今まで以上に効率的に本の内容を理解できるようになるでしょう。